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ヘルペスと頭痛の意外な関係性とは

薬のケース

ヘルペスは、ヘルペスウイルスが増殖することによって引き起されます。
一度、体内にウイルスが侵入すると完全に消滅させることはできません。
長い間、ヘルペスの症状と付き合っていくこととなります。
しかし、体に侵入したからといってすぐに症状がでるわけではありません。

ヘルペスウイルスは、通常は神経節に潜んで活動を休止させています。
風邪を引いたり、体力の低下にともなって活動を再開させ、口唇ヘルペス、角膜ヘルペス、性器ヘルペスなどの症状が出ます。
潜んでいた神経節でも増殖し炎症を引き起こします。
神経は脳につながっている為、脳神経に影響を与えることが考えられます。
ヘルペスによる炎症が原因で、脳神経を刺激し、脳血管の炎症や拡張を引き起こすので頭痛を生じさせます。

ヘルペスが原因で引き起こされる頭痛には、偏頭痛、群発性頭痛、後頭部神経痛の3種類があげられます。
偏頭痛は、頭の片方のみが痛みます。
脈をうつようなドクドクした痛みや吐き気をともなうのが特徴です。
ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルスが活性化して神経を刺激することで脳神経興奮させ痛みが生じると考えられます。

群発性頭痛は、目の奥や頭の中心部分に刺すような痛みを生じるのが特徴です。
決まった時間帯に症状が出やすく、就寝前や就寝時に症状が出る場合もあります。
群発性頭痛は、ヘルペスウイルスが目の後ろにある神経を直接攻撃する場合と、ウイルスを退治しようとした白血球による攻撃で頭痛が引き起こされる場合があります。

後頭部神経痛は、後頭部から側頭部にかけてヒリヒリしたようなチクチクしたような痛みを生じます。
触ると水泡がある場合には帯状疱疹かヘルペスの可能性があります。
後頭部だけでなく耳の後ろや口元、顔面、喉の違和感、耳鳴りや難聴の症状が現れる場合もあります。

ヘルペスが原因となっている頭痛の場合にはロキソニンなどの頭痛薬を飲んでも、ウイルスの活性を抑える効果はないので頭痛を治すことはできません。
普段の頭痛はロキソニンなどの頭痛薬で炎症を抑えることが可能ですが、ヘルペスが原因の場合にはヘルペスウイルスを抑制する抗生剤の服用が必要です。

頭痛の原因はヘルペス脳炎かも!

神経節から増殖したヘルペスウイルスが脳の神経にも広がると、髄膜炎やヘルペス脳炎といった命に関わるような症状に陥ることがあります。
ヘルペス脳炎は、側頭葉や大脳辺縁系の神経細胞にヘルペスウイルスが増殖して脳神経を壊してしまいます。
症状としては、頭痛、発熱、おう吐、めまいなどのほかに、幻覚や妄想、錯乱などの意識障害、失語症や幻聴などの聴覚障害なども見られます。
重症化すると、けいれんや意識障害を引き起こし、命に関わるような深刻な状態に陥ることがあるので適切な治療が必要です。

日本では、年間100万人に3.5人、約400人が感染していると言われています。
また、以前は死亡率が30%と高い数値でしたが、現在は抗ウイルス薬が導入され、死亡率は10%台に減少しています。
ただ、死亡率は減少しましたが、重度の後遺症の可能性のある危篤な疾患であることには変わりありません。
後遺症としては、記憶障害、異常行動、症候性てんかんなどがあるので適切な処置や治療が重要となります。

また、ヘルペス脳炎は、三叉神経節に潜伏していたウイルスが脳に侵入して発症するという報告もされています。
成人や高齢者のヘルペス脳炎の発症は、ヘルペスウイルスに初感染して起こるのでなく、幼少期など体内に侵入したウイルスが中枢神経系で潜伏し、再発・再燃をしたことが考えられます。

ヘルペス脳炎のように脳の神経が炎症を起こす病気に多発性硬化症があります。
多発性硬化症は、脳や脊髄、視神経などの中枢神経に炎症を起こし、運動障害や視覚障害、認知障害や感情障害など様々な神経症状を繰り返し進行していく病気です。
発症も原因も解明されていませんが、何らかのウイルスが体内に侵入してウイルスを攻撃すべき免疫が自分の組織を攻撃し壊してしまうことが分かっています。

多発性硬化症の原因ははっきりしていませんが、ヘルペスウイルスと関係があることが指摘されています。
ヘルペスウイルス自体はありふれたもので、成人の90%が感染していると言われていますが、幼少期ではなく成人期に感染した人が発症しやすいようです。

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